外地鉄道古写真帖―台湾・朝鮮・樺太・満州 (別冊歴史読本―鉄道シリーズ (19))



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外地鉄道古写真帖―台湾・朝鮮・樺太・満州 (別冊歴史読本―鉄道シリーズ (19))
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コンセプトが不明。仕上がりも駄目。

どういう読者層を想定して作られたのか不明。まったく鉄道を知らない層に向けた本だとすれば説明不足もはなはだしいし、鉄道ファンを視野に入れているとすれば、あまりにも情報不足。

まず押さえるべき情報として、各線の性格や特質くらいはもう少し調べて突っ込んで記述すべきだろう。それから、車両の形式や諸元がまったく軽んじられているのも気になる。連絡船は、画像があるだけで総トン数すらも記載されていない。

また、基本的な間違いが目立つのも気になった。たとえば台湾の車両で単端式のガソリンカーが取り上げられているが、戦況の悪化で誕生したという、信じられないキャプションが添えられている(しかし写真は、どう見ても、遅くとも昭和一桁に見えるんだが)。鉄道を歴史的に扱う際には、最低でも、1930年代後半には日中戦争の影響で内燃車は作られなくなっていくという知識がなければ困る。

ありていに申せば、戦前の鉄道も、また植民地も知らない人が書いた本。またあとがきに、許諾を得て複製したとわざわざ書いているが、ならば各写真に、どうして出典、もしくは所有者とか提供者の名前を付けないのか大いに疑問。このあたりは、著者のみならず編集部も安易な姿勢で取り組んだからだとしか思えない。画像のモアレも気になる。編集・印刷工程にも問題があるのではないか。
外地の鉄道に戦前日本の威信を見た


 「外地の鉄道」を知る世代も少なくなった今、その古い写真や印刷物を集めた本が出版された。写真帖の名の通り、写真を中心とした資料集であり、あまり細かい解説文はない。
 
 精力的によく集めたな、と思わせる力作だが、なかでも壮麗な駅舎建築には目を見張るものがある。その圧倒的な存在感は、植民地支配を盤石にしようとする軍国主義的な威圧とも解釈できるが、戦後世代の私から見れば一種の神々しさ、まぶしさをも感じるのである。また、樺太の木造小駅舎は当時の北海道の零細な鉄道に一脈通じるものがあり、歴史的にも貴重な写真と言えよう。

 そのほかにも展望車や食堂車の内部の写真など、価値の高いものが多く、戦前日本の威信を見る思いがする。これだけの内容を廉価で楽しめるのはうれしい。




新人物往来社
図説 満鉄―「満洲」の巨人 (ふくろうの本)







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